Track & Field Terms
陸上用語辞典
■ アイエーエーエフ【IAAF】
International Association of Athletics Federations. 国際陸上競技連盟のこと。 1912年に設立された。モナコ公国に本部を置く。2001年以前は International Amateur Athletics Federation.だったが、略称はそのままで 名称変更された。アイダブルエーエフや、略してアイエフと呼ばれることもある。公式サイトは http://www.iaaf.org/
■ ジェイエーエーエフ【JAAF】・りくれん
Japan Association of Athletics Federations. 公益財団法人 日本陸上競技連盟のことで略称は日本陸連。 「りくれん」と呼ばれることが多い。都道府県の団体(陸協)は対して「りっきょう・陸協」と呼ばれる。 公式サイトは http://www.jaaf.or.jp/
■ とっぱー
110mハードルのこと。主に男子の種目として行われ、カテゴリーによって高さやインターバルが異なる。 もともとは120ヤードハードルとして行われていたのがメートル化され現在に至る。その名残から ハードルの高さやインターバル(ハードルとハードルの間)はインチ・ヤード法から来ている。 一般男子はハードルの高さが106.7cm=42インチ、テニスのネットの高さやJRの線路の幅と同じ。 インターバルは9.14m、10ヤード、サッカーのセンターサークルなどと同じである。
■ よんぱー
400mハードルのこと。10台のハードルを跳び越えながら400メートルを走るタイムを競う陸上競技。 一般男子はハードルの高さが91.4cmで一般女子は76.2cmである。 インターバルは男女共に35mである。
■ さんしょう・さんぜんしょうがい・さんぜんえすしー
3000mSC(障害)のこと。3000mの距離に28台の障害物と7個の水濠を飛び越えながらタイムを競う競技。
障害物・水濠の高さは男子は91.4cm、女子は76.2cmと400mハードルと同じ。
水濠の最も深い場所は70cmである。
SCはSteepleChase(スティープルチェイス)の略であり、間違える人が多いがScratch(スクラッチ)の略ではない。
馬に乗って教会の尖塔(Steeple)を目指して競走(Chase・カーチェイスのチェイスと同じ)した障害物競走をSteepleChaseと呼ぶようになり。
陸上の同様の種目も同じように呼ばれるようになった。
水濠はトラックの内側または外側に設けられ、国際的には内側に設けられているケースが多いが、
日本ではかつて1種2種競技場では水濠は外側に設けよという国内独自ルールがあったため
外側に設けられている競技場がほとんどである。
トラックの内側に設けるとスタートから1台目までの距離を長くとれるので走りやすいと言われる。
■ よんけい
400メートルリレーのこと。第一走者から第四走者までの4人で100mずつバトンを渡しつないで走り、そのタイムを競う競技。 日本では四継(よんけい・四百米継走)と通称され、4x100m、400mRなどの表記で表される。
■ はちけい
800メートルリレーのこと。第一走者から第四走者までの4人で200mずつバトンを渡しつないで走り、そのタイムを競う競技。 日本では八継(はちけい)と通称される。 かつての中学男子の種目であったが、2003年からは400メートルリレーに変更されており、 国内の大会で走られることは少なくなったが大学の対抗戦等で走られることがある。
■ マイルリレー
1600メートルリレーのこと。
マイルは長さの単位で約1609.34m の距離に相当する。
かつては1/4マイル(440ヤード・約402m)のトラックを4周するリレー、1マイルリレーが行われていて、
距離も近いため、4×400mR(1600mR)を通称マイルリレーと呼ぶことが多い。
国内では1マイル競走はあまり行われていないため、単にマイルと略されることもある。
第1走者から第2走者の第2コーナーまではセパレートレーンで走り、それ以降はオープンレーンで走る。
主に大会の最終種目としてプログラムされる。
■ ハイジャン
走高跳(はしりたかとび)のこと。助走をつけて片足で踏み切り、飛び越えるバーの高さを競う競技。
英語における名称"High Jump"からハイジャンと呼ばれることがある。
陸上競技における正しい表記は走高跳であるが、学校教育や新聞記事など陸上競技関係者以外が多く関わる場面では走り高跳びと表記されることもある。
■ さんだん
三段跳(さんだんとび)のこと。ホップ・ステップ(スキップ)・ジャンプと三回跳び、その距離を競う競技。
ホップとステップは同じ脚で連続的にすることになる。
例えば、右足で踏み切った選手はさらにステップも右足、ジャンプを左足で行う
砂場から踏切板の距離は多くの世界的・国内の主要な試合では13m離れているが、
競技者のレベルに合わせて11m、9mと調節される。
競技会では『さんだん』と略されることが多い。
陸上競技における正しい表記は三段跳であるが、学校教育や新聞記事など陸上競技関係者以外が多く関わる場面では三段跳びと表記されることもある。
■ 投擲・投てき・とうてき
物を投げること。投擲競技の略。
代表的な投擲競技には砲丸投、やり投、円盤投、ハンマー投がある。
■ 混成競技・こんせいきょうぎ
複数の競技を実施し、その記録を得点化して合計得点を競う種目。
十種競技(デカスロン)、八種競技(オクタスロン)、七種競技(ヘプタスロン)、四種競技(テトラスロン)などがある。
■ タータン
1968年メキシコ五輪で初採用された合成舗装のトラックのこと。 元々は商品名であるが、一般的にウレタンや合成ゴムで舗装された弾性走路のことを全般に「タータン」と呼称されることが多い。 日本で最初に施工されたのは旧東京体育館の300mトラック(現在の200mトラックとは異なる)。 以来半世紀近く経過したが、記録が出やすく天候に左右されにくく、メンテナンスが容易なことから、 現在の陸上競技場の大半はこの舗装がされている。 雨天時にも競技できるので、この舗装がされているトラックを一般的には「全天候型」と呼ばれる。 英語では「synthetic track(合成素材のトラック)」と呼ばれることが多い。
■ セパレートレーン・セパレートコース
トラック競技において、1人の選手に1つのレーンが割り当てられているレースのこと。
400mまでの種目はスタートしてフィニッシュするまで、自分に割り当てられたレーンを走らなければならない。
本来のレーンを脱したり、他の選手の走行を妨害した場合には、レーン侵害で失格になるが、
レーンの外側に出て他の選手の妨げにならなかった場合は救済されることもある。
■ トルソー
競技者の頭・首・腕・脚・手または足とは区別される胴体部分のこと。 トラック競技において、このトルソーがフィニッシュラインを通過したときにゴールとなる。
■ フライング
不正スタート(不正出発)のこと。
和製英語。英語では通常「false start」と呼ばれる。
ヨットレースのフライングスタートから派生したと思われる。
スタート信号機(ピストル)の合図の前に動作を開始した場合、不正スタートとみなされる。
また「不正スタート発見装置」が用いられていて、反応時間が1/10秒を下回った場合も同様に扱われる。
動作を開始していても実際に出発しなかった場合(ピクリと反応してしまった、ふらついたなど)などは
不正スタートと見なされず、警告の対象となる場合がある。
かつては同一選手が2度、不正スタートを行った場合に失格とするルールであったが、
2003年に同一レースで2回目以降の選手を失格にするというルールに変わり、2010年以降では1回目でもその選手を
失格とするルールとなっている。(一発失格)
ただし混成競技(十種競技など)では現在でも同一レースで2回目以降の選手が失格となる。
■ 追い風参考記録・追い参(おいさん)
風速の計測が必要な種目において、追い風2.0m/sを超えた場合に公認記録とはならず、参考記録になること。
混成競技では、平均風速が追い風2.0m/sを超えた場合に追い風参考記録となる。(詳しくはこちら)
追い参でも順位付けの対象となる。追い参の略号は「w」。
■ さんぺけ・3ペケ・3バツ
長さを競うフィールド競技の試技において3回ともファウル(無効試技、×と記載)をしてしまい、
記録なし( NM )に終わること。通常、予選ラウンドや記録会の試技数は3回とすることが多い。
■ クラウチングスタート
両手を地面についた状態から行うスタート。
スターティング・ブロックを使用しなければならない競技で行う。
「On your marks(位置について)」の合図で両手をついて、「Set(用意)」の合図で腰を上げて静止する。
競技規則に「400mまでのレース(4×200mリレー、メドレーリレーおよび4×400mリレーの第1走者を含む)において、
クラウチングスタートとスターティング・ブロックの使用は必須」と明記されている。
また、On your marksの合図の後は「両手と少なくとも片膝がグラウンドに、
両足はスターティング・ブロックと接触していなければならない。」とあり、
Setの合図で「手とグラウンド、足とスターティング・ブロックのフットプレートとの接触を保ちながら、
速やかに最終のスタート体勢に構えなければならない。」と明記されている。
■ スタンディングスタート
立位(スタンディング・ポジション)の状態から行うスタート。
スターティング・ブロックを使用しない競技で行う。
「On your marks(位置について)」の合図でスタート体勢をとり、静止する。
競技規則に「400mを超えるレース(4×200mリレー、メドレーリレーそして4×400mリレーの第1走者を除く)では、
すべてのスタートは立位(スタンディング・ポジション)で行わなければならない。」と明記されている。
また、スタート体勢について「競技者は位置についたとき手(片手または両手)がグラウンドに触れてはならず、
そして/また足や手(片手または両手)がスタートラインやその前方のグラウンドに触れてはならない。」と明記されている。
■ スタブロ・ブロック
スターティングブロックのこと。
短距離のクラウチングスタートを行う際に使用される器具。スタブロやブロックと通称される。
選手は競技前に足を置くブロックの位置とブロックの角度を調整して、競技に臨む。
スターティングブロックの使用は競技ルールで定められており、400mまでの競走
(4×200mリレー、メドレーリレーおよび4×400mリレーの第1走者を含む) においては
スターティングブロックを使用しなければならず、その他のレースでは使用してはならない。
■ リアクションタイム
スタート信号から選手が動作を開始するまでの時間。
陸上競技の場合はスターティングブロックに付けられたセンサーにて、反応を開始した時間を計測している。(国内でこの設備を要する大会は数少ない)
水泳競技の場合はスタート台の荷重が無くなった時間を計測している。
よって通常、水泳競技の方がリアクションタイムは遅くなる。
陸上競技では、人の反応時間は最短でも1/10秒はかかるとされていることから、リアクションタイムが1/10秒未満の場合は不正スタートと判断される。
■ ラップタイム
ある一定の距離毎の所要時間のこと。
通常、陸上競技の場合はトラック1周、400m毎の時間を指す。
途中通過時刻のことをラップタイムとアナウンスされることがよくみうけられるが、それはスプリットタイムの誤りであり、「1200mのラップは・・・」と言うのは正しくない。
■ スプリットタイム
ある距離までの累計タイムのこと。 前出の場合「1200mのスプリットタイムは・・・」と言うのが正しい。
■ グロスタイム
スタート信号から選手がフィニッシュ(ゴール)するまでの時間。 通常、陸上競技はグロスタイムで計測されるので、特別に記載が無ければグロスタイムである。
■ ネットタイム
選手がスタートラインを通過した時からフィニッシュするまでの時間。 大人数が参加するマラソン大会などでは後方の選手がスタート地点を通過するまで かなりの時間を要する場合があり、不公平さを緩和するためにネットタイムを計測してくれる大会も存在する。
■ マイル・ヤード・ポンド
1マイル ・・・ 1760ヤード。1609.344メートル。・・・4x440ヤードが1マイル。マイルリレーの所以。
1ヤード ・・・ 3フィート。0.9144メートル。・・・男子400mHの高さと同じ。
1フィート ・・ 12インチ。30.48センチ。・・・トラックのレーン幅が4フィート。
1インチ ・・・ 2.54センチ。・・・多くのスポーツのライン幅が5センチ=約2インチ。
1ポンド ・・・ 0.45359237キログラム。・・・男子砲丸の重さは16ポンド。